文=堀勇聖(ERUTLUC指導員)
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はじめに
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一柳武男氏は、高校卒業後に本場アメリカでスポーツを学びたいとの気持ちから、渡米しアメリカの大学に進学しました。アメリカでは、アスレチックトレーニング学を専攻し、アラバマ大学で学士号を取得、サウスカロライナ大学で修士号を取得しました。
アメリカにてアスレチックトレーナーの資格(ATC)を取得し、様々なチームでトレーナーとしてインターンの経験を積み、2017年度より日本代表の専任アスレチックトレーナーに就任しました。
--------------------------------- 指導理念を教えてください ---------------------------------
自分がやりがいを感じることをすることです。
スポーツに携わることをしたい、オリンピックに出たい、という思いから留学を決めました。もともとバスケットボールをしていたので、バスケに携わりたいとも思っていました。
ですので、現在の代表に関わる活動にやりがいを感じています。
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普段、トレーナーとして意識していることを教えてください ----------------------------------
人間関係を大切にすることです。選手に近い立場であるからこそ、選手と信頼関係を構築すること、加えてコーチとの信頼関係を築くことが大切です。
選手の思いを汲み取り、コーチに伝えることを意識しています。僕は、人との距離の取り方を意識してきました。このことが様々なチャンスを繋いできたのだと思います。
コミュニケーションが大切で、技術は後付けです。
トレーナーは、立場上いろいろな方と話すため、コミュニケーション能力が不可欠です。
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今回の講習を通して伝えたかったことを教えてください ---------------------------------
怪我は減らすことはできるが、起こってしまうものです。プレーすることが困難であればプレーしない、つまり「やらないときは、やらない」ということを伝えたいです。
他にやれることはたくさんあります。ビデオを見る、ステップやコーディネーションを行うことなどです。そして、競技に復帰できるかどうかの指針として3ホップテストとバランスリーチテストを紹介しました。
これをもとに、安全に競技を行ってもらいたいです。
(3ホップテスト・バランスリーチテストはいかに動画を添付してあります。)
バランスリーチテスト(Yバランステスト)・3ホップテスト
YouTubeサイト
「【選手育成】平成29年度U13ブロックエンデバー 共通② 」より
(https://youtu.be/gid4aW-jic4?t=1h18m49s)
--------------------------------- 試合映像を使っての分析がジュニアの現場でどうのような可能性があると思いますか? ---------------------------------
部活動などの状況をみていると、指導者の方々が忙しく、選手だけで練習しているようなチームも多いようです。
指導者の方々に話を聞いてみると、その時には単に練習メニューを選手に与えて、選手はそのメニューをただこなすだけになっているケースが多いというのが現状のようです。
映像分析が一般的に普及して、課題に対する解決練習のプログラムが普及していけば、指導者の方々は選手たちにメニューを与えるのではなく、課題を映像で与えることができるようになります。
そうすることで、選手たちはただ単に与えられた練習をこなす受動的なスポーツ参加ではなく、自ら課題に対してどのように解決するのか、考え、工夫する機会を手にすることができると思います。
それは、スポーツを通じた教育の機会として、これからの未来にとても意味あることだと僕が考えています。
--------------------------------- ジュニアの世代の選手にやっておいて欲しいことを教えてください ---------------------------------
基本動作を習得しておいて欲しいです。自分の体を思った通りに動かす能力です。公園や学校の遊具、自然の中で体を動かすことで、様々な動きを習得することができます。ですので、どんどん体を動かしてください。
コーチには、基本動作の知識を持ち、指導できるようになってくれると助かります。(以下に、講習中に紹介されていた基本動作の図を添付してあります。)加えて、選手が怪我してプレーできないときに、コート外で行えるドリルをたくさん持っておいて欲しいです。
--------------------------------- 感想をお聞かせください ---------------------------------
緊張しましたが、非常に楽しいイベントでした。もし次の機会があるのであれば、より組織立ったもの、前後の講習と関連づけたものをお伝えしたいです。
ディスカッションや実際にテストを体験するなど、参加型の講習会でした。保護者のみならずコーチや選手にも非常に興味深い内容を聞くことができました。この度はありがとうございました。
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