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竹原勝也氏による「Blue Ocean & パキパキ」「ロサンゼルスで13年間学び感じた日本人に最も足りないスキル 止まる技術 本当のchange of pace」


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今回のクリニックの目的を教えて下さい

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竹原氏

今回のクリニックのテーマは、ずばり“エフィエンシ―(効果的/効率的)”。無駄なステップ、ドリブルを一切なくすことによって、効率的なオフェンスを身体にしみこませることが目的です。

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確かに選手へのフィードバックも一つ一つ細部まで行き届いているのが印象的でした。

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竹原氏

毎年LAに訪問を行い、現地のバスケットを研究しています。その中で現地のコーチは、日本の選手に対して、よく“Too Much(余計な動きが多すぎ)”という言葉をかけています。

選手に指導を行う際は、余計な動きは一切入れないよう注意して指導を行っています。

また今回のクリニックで教えたスキルは、ある考えの元に生み出されています。

それは、“ ブルーオーシャン ” と ” レッドオーシャン ” です。

ブルーオーシャンは、オフェンスにとって安全地帯、逆にレッドオーシャンは危険地帯を意味しています。オフェンスにとって、ブルーオーシャンを攻めれば得点への期待値は高まりますし、逆にレッドオーシャンを攻めてしまうと、その期待値が下がってしまいます。

今回お伝えしたスキルは、全てベースラインから攻めるのでなく、ミドルラインから攻めるものです。そうすることにより、インサイドのビックマンの視点は動くので、ヘルプに行きにくくなります。

このような考え方は、“日本がアメリカにどのようにしたら勝つことができるか”という考えのもとからきています。

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前半のワークアウト部分、選手にシューズを脱がせて裸足でトレーニングをしていましたが?

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竹原氏

足の裏の筋肉を満遍なく使うことができるので、いつも練習の序盤は裸足でトレーニングを行っています。今回は時間の都合上序盤の30分だけでしたが、本来ならばもっと時間を費やしています。

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練習のメニューにおいて、工夫している点を教えて下さい。

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竹原氏

先程も触れたように、練習の動きを細部にわたって徹底的に反復する事です。

あるスキルを3分間行った後、1分間はメニューの説明などを行いながらブレイク、その後また3分間新たなスキルを行う、というようなサイクルでいつも展開しています。

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主にクローズドスキル中心の練習でしたが、普段の練習ではオープンスキルも意識していますか?

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竹原氏

勿論、オープンスキルは普段の練習では行います。

普段であれば、1対1から始まり5対5の練習と、より実践に近い形へと練習を展開しています。

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今回のクリニックで、“削る” “パンパン” “ブルーオーシャン” など特徴的な用語を使っていたかと思います。あれは、ご自身で考えられたものですか?

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竹原氏

その通りです。本能的に分かりやすいワードをチョイスしています。

普段の仕事において、“人に物事を分かりやすく表現する、伝える”ことをしているので自然とそうなっているのではないかと思います。

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今回のクリニックに参加した感想を教えて下さい。

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竹原氏

とても素敵な時間でした。特にトレーニング終了後、あるコーチと意見交換を行う場を設けることができました。これは非常に有意義でした。

1人のコーチとして、このような場は素晴らしいと思います。

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※補足

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“ ブルーオーシャン ” と ” レッドオーシャン ”

元々は、市場の状態を表現するためのビジネス用語。

競争の激しい市場の事を“レッドオーシャン(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)”

競争のない未開拓市場の事を“ブルーオーシャン(青い海、共同他社のいない領域)”という。

竹原氏はこの用語をバスケットに置き換えて使用されています。

■練習メニュー

○1STセッション 「 Blue Ocean & パキパキ 」

・トレーニング

 ※シューズを脱いで裸足になる

  体幹トレーニング

  ボールの上で腕立て

  股関節トレーニング

・スプリットスタンス

 通常のパワーポジションと比較して、少しワイドなスタンスを維持する。

 ストライドストップにて止まる際、1歩目(軸足)は踵からストップ、2歩目(フリーフット)は踵を上げて止まる。

 1on1の際、スプリットスタンスを使用すると、敵のインラインを攻めやすくなる。

 胸を張ることで、視野を広くする。

 (レブロンジェームスを例にしながら)

・クロスステップ

 クロスステップの際、無駄を減らすように削るイメージをもつ。

 スピードを出すためには、レッグランジの姿勢において、足幅を広くすることが大切。

・スキル練習

 ① ストライドステップ→クロスステップ→オフドリブルシュート

 ② ストライドステップ→クロスステップ→シャドウ→オフドリブルシュート

 ③ ストライドステップ→クロスジャブ→リバースステップ→クロスステップ→オフドリブルジャンプシュート

 ④ ヒット→リバースステップ→クロスステップ→ステップバック→ジャンプシュート

 ⑤ ヒット→リバースステップ→クロスステップ→シャドウ→インサイドアウト→オフドリブルジャンプシュート

・オープンスキル

 上記スキルを用い、状況判断の練習

 2プレイヤーが同時にトップ並びにウィングポジションからミドルサイドに向かって③のスキルを行う。

 後からジャンプシュートを行うプレイヤーは、そのまま行くと他プレイヤーにぶつかってしまうので、ぶつからないように逆サイドにドリブルチェンジを行い、ジャンプシュートを行う。(ブルーオーシャンを攻める意識を持つ)

○2STセッション

  「ロサンゼルスで13年間学び感じた日本人に最も足りないスキル 止まる技術 本当のchange of pace

・パンパン

 パンチストップにてストっプする練習。

 ドリブルをパウンドさせ、力強いドルブルを行う。

・トレーニング

 連続レッグスルー他

・スキル練習

 ① パンチストップ→クロスステップ

 ② パンチストップ→フローティング

 ※その他スキル各種

・ポケットドリブル

 DEFとの間にためを作る練習。

 オフハンドをコーンにタッチすることで、ボールをポケットにしまう。

 ポケットドリブル→クロスオーバー。


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