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ジョン・ポール・ターナー氏による「"スペイン流" OF&DFの個人ファンダメンタル~スクリーンの使い方~(フットワークやドリブルの使い方も踏まえて)」


今日のクリニックの狙いを教えてください。

 今日はオンボールスクリーンとオフボールスクリーンをやった。

 オフボールスクリーンで身に付けてほしいことの1つ目は、DFを見て相手の対応に対応することである。2つ目が、その判断をどれだけ速い動きの中で行えるようにするかである。それらはともに、スクリーンで得たアドバンテージを失わずにOFが出来るよう身に付けてほしい能力である。

 オンボールスクリーンに関しては、アドバンテージを失わずに攻めるという部分はオフボールスクリーンと共通しているが、そこに、さらに「読み」の能力が必要となる。なぜなら、ユーザーは2人のDFを見る必要があるうえに、スクリーナーの動きも含めた「状況」を見なくてはいけないからだ。それらの状況に合わせた対処の仕方や判断のために見るべき部分を伝えたかった。

スペインでは、スクリーンプレイを教え始めるのは何歳ぐらいが多いのですか?

 教え始めるかどうかを決める要因は多様である。プレイ歴、それまで教わってきたコーチの指導内容にもよる。年齢だけでいえば、スペインのクラブチームにおいてスクリーンの導入を始めるのは、一般的に15歳が多い。仮に良いプレイヤーで、どんなに早く扱うとしても14歳から教え始めることが多い。

オンボールとオフボール、どちらを先に教えるのが良いと考えていますか?

 私は、オフボールスクリーンを先に教える。理由は2つある。1つは、選手たちへの負荷が軽いということである。オフボールスクリーンは、自分のDFを見てそのDFに対してのみ対応すればいい部分が大きい。単純に反応すればよいのだ。一方、オンボールスクリーンは、先ほども言ったようにDF二人を見ないといけない。その後のアクションは、スクリーナーやヘルプDFも含めた状況を読み取る必要が出てくる。それゆえ、難易度が高いのだ。

 また、もう1つの理由としては、オフボールの動きとしてそのまま導入できる点にある。オフボールの動きを学ぶことで、チームプレイにつなげることができる。

メニュー

1、パスドリル

 2人組、ボール2個、4~5m幅で向かい合う。

 2人で競争し、相手に2個ボールを持たせた方が勝ち

  1)2ドリブル、ワンハンドパス(キャッチしない)

  2)2ドリブル、レッグスルー、ワンハンドパス

  3)2ドリブル、レッグスルー2回、ワンハンドパス

  4)2ドリブル、ボール側にオープンステップ、ワンハンドパス (横にずらしてパスを出す)

  5)2ドリブル、ボール側にクロスステップ、ワンハンドパス

  6)2ドリブル(OFラテラルステップ(※)1往復しながら)、ワンハンドパス

(※ 第一回レポート参照)

2、オンボールスクリーン

 1on0ドリル

  スクリーンはTレーンと3Pラインが交わる所に、サイドラインと平行にセットする。

  インサイドハンドでスピードドリブルしてウイングへ

 →リトリートドリブル1回

 →アタック&スクリーン使う

 →シュート

  Key:シュートは3種類、すべて逆サイドに入らないようにして打つ

    (1:エルボーショット、2:ブロックからバンクショット、3:フローター)

  Key:スクリーンを通過した後の一歩目は、スクリーンの真後ろに足を入れるようにして、

えぐるようにドライブしていくこと

  Key:スピードの変化を意識すること。スピードドリブルとアタックのときは特に速さを意識する。

  Key:最初のウイングへのドリブルは、スクリーンの高さよりも低いところまで下りること。

 Extra:最初のスピードドリブルを、アウトサイドハンドで行い、リトリートからレッグスルーでチェンジし、スクリーンに向かう

 Extra:スピードドリブルをアウトサイドハンド、そのまま体を縦にしてとまり、スピンターンをしてスクリーンに向かう。

1on1+スクリーンドリル

先ほどの1on0のドリルにボールマンDFを付ける。OFは先ほどのやり方を意識して行う。

DFにはスクリーンの下を通ってかわすことを禁止して、1on1させる。

 1on2+スクリーンドリル

 先ほどの1on1+スクリーンドリルに、ペイントの下半分内でしかDFできないヘルプDFを加える。

 OFは、同サイド内でのショットとペイント内でのショットしか出来ないとルールを付ける。

1on0+スクリーンドリル (ヘッジディフェンスに対して)

 1on0+スクリーンの状況に、ヘッジをしてくるスクリーナーのDFを付ける。

 対処の仕方としては以下の二つを練習する。

  1)クロスステップでスクリーンを通過し、そのままヘッジDFに対してリトリートしてかわす。

  2)オープンステップでスクリーンを通過し、脚を交差させるリトリートを行ってかわす

 シュートは、ペイント内にDFがいることを想定して、ジャンプシュートかフローターをする。

 1on1+スクリーン&ヘッジDF

 先のドリルにボールマンDFを付ける。OFは自分のDFを見つつ、ヘッジDFをしっかりかわしてシュートまで持っていく。

 2on1+ヘッジDF

 スクリナーもOFに参加して良いことにして、先のドリルを行う。ただし、スクリナーが行っていいのは、スクリーン使用後のゴールへの飛び込みだけ。ボールマンは、自分のDFとヘッジDFに対処しつつ、自分のアタックか味方へのパスかを判断し行うこと。

 Key:パスの選択肢は増えると、DFに対処せずに適当なパスでその場をしのぐプレイが増えてくる。

   その点にしっかりと注意し、ヘッジDFやボールマンDFへの対応を疎かにしないようにする。

 2on2+スクリーン&ヘッジDF

 先のドリルの状況に加えて、同サイドのコーナーにOFとDFを配置する。ボールマンはDFに対処しつつ

 1)自分のアタック 2)ゴール下の味方へのパス 3)コーナーへの味方へのパス

 のどれが有効かを判断し行う。

 Key:コーナーへのパスは、ゴールしたに飛び込んだOFに対して、コーナーのDFがヘルプにくることを想定したときの選択肢である。その状況を判断すること。

3、オフボールスクリーンドリル

 スクリナーはエルボーから一歩外側に、エンドラインを向き、それと平行にスクリーンをセットする

 ユーザーはエンドラインから、DFはユーザーの背中から追いかける状況から始める

 主な判断としては、DFが

 1)スクリーンにかかったら3Pの外で

 2)後ろから追いかけてきたらスクリーンを回るようにしてゴール方向へ

 3)スクリーンを通過し先回りしてきたら、切り返してコーナーへ

 を見て行えるようにする

 シュートは、ペイント内にDFがいることを想定して、容易なレイアップ等は禁止する

 Key:スクリーンを使うまではダッシュすること

 Key:ユーザーはスクリーンを見る必要はなく、自分のDFをしっかり見て判断すること


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